「あれ、どう書くんだっけ?」漢字が書けなくなったわたしたち


本日もお疲れ様です。
アナログ(アナログなブログ)のろじです。
突然ですが、みなさんは漢字に自信ありますか?
わたしは全くありません。
手帳を始めたきっかけのひとつが“漢字が書けなくなった“から。
そんなわたしですが、最近は少しずつではありますが漢字が書けるようになってきました。
スマホは覚えていても、わたしは忘れていく
「“躊躇”って、どう書くんだっけ?」
頭の中ではぼんやりと漢字の輪郭が浮かんでいる気もするけれど、書こうとすると、手が動かない。
なんとなく「ちゅうちょ」とは読めるのに、書けない。
仕方なくスマホで変換する。
「躊躇」
当時のわたしは少し悲しくなりました。
「書けないこと」に、ちょっとした不安を感じる
昔は、もっと漢字が書けたはずで、小学校、中学校、高校…あの頃はテストでも生活でも、手書きが当たり前でした。
いつからだろう。
連絡はLINEで、メモはアプリ、スケジュールはGoogleカレンダー。
仕事の書類もチャットもメールも、すべてがデジタルになりました。
手を動かす機会は減り、変換ボタンひとつで“それっぽい文字”が現れてくれる。
便利になった分、わたしたちは「思い出す力」と「書く力」を手放してしまったのかもしれません。
そして今、「書けないこと」が、少しこわくなった。
脳は“書く”ことで覚える
わたしたちの記憶には、視覚、聴覚、そして“運動”が大きく関わっているといわれています。
つまり、書くことで記憶はより深く定着する。
「見て覚える」だけではなく、「手を動かして覚える」ことが、脳にとってはとても大事です。
思い返せば、テスト勉強もそんな感じで、ノートに単語を何度も書き写したり、漢字ドリルでひたすら繰り返したり。
そうやって、自分の中に“染み込ませて”いった。
でも今は、書かなくても何とかなる世界。
だからこそ、覚えられない。思い出せない。
“書けない”ことは、“知識を手放している”ということかもしれない。
手を動かすことで「自分」を取り戻す
「でも別に、変換すればいいじゃない」
「打てれば十分じゃない?」
確かに、現代の生活において、手書きは“必須”ではなくなっています。
けれど、書くことで得られる“体感”は、やっぱり特別。
たとえば、ノートに思いついたことを走り書きしているとき。
万年筆でゆっくり日記を書いているとき。
誰かに手紙を書くとき。
そこには、“自分の内側”とつながっている感覚がある。
タイピングでは得られない、“思考と感情のすり合わせ”がある。
「思い出す」「考える」「書いて確かめる」
この三つが揃うと、自分の言葉が、自分のものとしてしっかり手の中におさまる。
書けなくなったからこそ、「書くこと」を始めたい
「漢字が書けない」
この事実は、ただの老化や退化ではなく「思考の深さが薄れている」こと、「言葉への愛着が減っている」こと、「手の感覚を手放している」こと──そんな、今の時代の“縮図”のような気がする。
だからこそ、わたしは意識して“書く時間”を持つようになりました。
朝、手帳に思ったことを書く。
夜、日記に感情を綴る。
本で気に入った言葉を、ノートにメモする。
難しい漢字に出会ったら、あえて書いて覚えるようにする。
そんな小さな積み重ねが、自分を取り戻す道のように感じられます。
書けなくなったことは、恥ずかしいことじゃない
ここまで読むと、「漢字が書けなくなった自分はダメなんじゃ…」と感じるかたもいらっしゃるかもしれません。
でも、それは違うとわたしは考えています。
書けなくなったのは、“わたしたちが怠けたから”ではなく、“世の中がそう進化したから”。
変換機能が便利すぎる。
思考すら飛び越えて、正解だけをくれるスマホたちが、賢すぎただけ。
でも、だからこそ。
わたしたちは時々、立ち止まって「自分の手で書くこと」に戻ることができる。
それは決して、時代に逆行しているわけじゃない。
むしろ、“自分を大切にするための行為”だとわたしは思います。
今日、あなたは何を書きますか?
「漢字が書けない」
そう感じたときこそ、書いてみるチャンスです。
スマホで変換して終わるのではなく、あえてノートに書いてみる。
その一文字が、少しずつ自分の中に戻ってくる感覚を、楽しんでみる。
大事なのは、“完璧に覚えていること“ではなく、“書こうとすること“。
たったそれだけで、言葉との距離がぐっと近づく。
今日、あなたは何を書きますか?
どんな紙でも、どんなペンでもいい。
ほんの数文字でも。
それは、“忘れていた感覚”を取り戻す、最初の一歩になるはずです。
おまけ:書けない漢字に出会ったときの5つの対処法
1.スマホで調べたあと、手で3回書く
「見るだけ」より「書く」方が圧倒的に記憶に残る。
2.自分だけの“書けなかった漢字ノート”を作る
日々の積み重ねが、言葉への自信をつくる。
3.読んだ本の中の“気になる言葉”をメモする習慣
他人の言葉を自分のものにする第一歩。
4.LINEやメールでも、あえて難しい言葉を使ってみる
変換機能は味方。自分の表現力の幅も広がる。
5.日記やジャーナルに「知らなかった言葉」を書く
好奇心とセットで覚えると、定着力が高まる。